去る9月19日、行政書士会館において、宇都宮支部の主催による「土地関連許認可について」と題する研修会が開かれ、支部内外から35名が参加した。 研修は、「土地関連許認可の概要」「優良農地の確保に係る農業振興地域制度の概要について」「農地転用許可について」「開発許可制度の概要について」の4部に分かれ、それぞれ別の講師から講義を受けた。 まず初めに「土地関連許認可の概要」と題して、宇都宮支部・横山真会員が土地関連許認可手続きの周辺に存在する法律について概論を講義した。「優良農地の確保に係る農業振興地域制度の概要について」は、「宇都宮市経済部農業振興課担い手支援グループ」福富亮介氏が農業を取り巻く現代の情勢から説き起こし、農業振興地域制度の仕組みを解説した。「農地転用許可について」は「宇都宮市上業委員会事務局農地調整グループ」総括主査・小井川雅美氏が、農地法における農地の考え方を提示しつつ各許可申請において押さえるべきポイントについて述べた。「開発許可制度の概要について」は、「都市計画課開発指導グループ」総括主査・江原潔氏が、開発制度の趣旨を中心に開発許可制度の概要を講義した。 いずれも、基本となる法律の趣旨・理念を丁寧に解説した講義であり、「土地」関連とは何か?という根源的な問題提起に答えるものであった。土地関連許認可業務未経験者にもよく理解できるすばらしい研修内容であった。 4コマ2時間という、講師にとっては困難至極な時間割ではあったが、いずれも優れた講師陣はテンポ良く歯切れのよい講義を展開し、受講者に時間を全く感じさせなかった。行政との協力関係を築き上げることが私たち行政書士のやるべきことである、と改めて認識した会であった。研修会に参加した他支部会員は「宇都宮支部の研修は非常に充実している。これからも是非参加していきたい」と述べた。 多忙な中、研修会の講師を快くお引き受けいただいた宇都宮市担当課の方々には心よりお礼を申し上げたい。
行政書士が社会に必要とされる存在であり続けること、市民の信頼を得ること、社会に広く認知されること、そのためには何を行っていくべきなのか。研修はその答を出すための一歩である。研修の内容を広げ深めていくことこそ行政書士会の活動であろう。やるべき事は山積している。 (副支部長 深見史) |